青森市滝沢地区の高地場山経由で681.3峰へスキーハイキング
県道123号線、青森市滝沢下川原付近より「みちのく有料道路」方向を眺める。写真中央奥の山が681.3峰。右側奥の小さな三角山が647峰。
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好天に恵まれた本日は、以前とん挫した計画を実現すべく滝沢地区へ向かった。
とん挫した計画とは、青森市滝沢地区の高地場山を経由して681.3峰へ登ろうというもの。
681.3峰は、青森市滝沢下川原付近の県道123号線を東方向に走ると正面に大きく見える山。
以前から気になっていた山だった。
それにしても、こんなに目立つ山が無名とは・・・・・。
無名と言っても、地図に山名が記載されていないだけなのかもしれない。
地元では、この山の呼び名があることだろう。
こんなに堂々とした山なのだから。
本日の行程図(赤色点線:登り、青色線:下り。行程線はブログ管理人の書き込み)。出典:国土地理院ホームページ。 |
8時30分に、みちのく有料道路料金所手前の駐車ポイント(路駐)を出発。
すぐ北側の急斜面を登る。
斜面を西方向へ斜登高して林の中へ。
林の中を急登して、小さな尾根に出る。
雪はモナカ雪。
深く潜らないので、ラッセル不要でいい感じだ。
雪はモナカ雪。
深く潜らないので、ラッセル不要でいい感じだ。
登り口の斜面。駐車ポイントのすぐ側の斜面を、向かって左手に斜登高する。 |
細い木々が茂る雑木林の中を急登。 |
送電線の鉄塔へ向かう小尾根。 |
尾根は吹溜りで小さく波打っている。
この吹溜りで尾根の雪面が波打っているのが、滝沢地区の山の特徴。
つい最近降り続いた雪のおかげで、山の積雪深は充分。
八甲田山の酸ヶ湯温泉では、3月10日にこの冬最高の383センチの積雪深を記録している。
3月下旬頃の、春のザラメ雪になれば、この吹溜りの波も崩れて、もっと歩きやすくなることだろう。
9時10分、尾根伝いに緩い傾斜を進むと、鉄塔の広場に到着。
鉄塔の広場を越えて、やや急な斜面を登る。
標高380メートル付近で平坦な森。
その森から、緩い斜面を登る。
途中、下の写真のように、右手方向に展望の開ける場所があった。
734峰が大きく見える。
無雪期も有雪期も出かけた山だから、愛着がある。
この角度から眺めれば、なかなかカッコいい。
その奥に、標高736.5メートルの大毛無山がこじんまりと控えている。
高地場山へ向かう尾根の途中で、大毛無山(左)と734峰(右)を眺める。 |
10時5分、高地場山山頂部の南端に到着。
高地場山山頂部は、南北に長い平坦な尾根。
その尾根上に小高い丘があって、そこが山頂になっている。
このあたりから、雪がモナカ雪から湿雪に変わった。
ラッセルの深さは足首ぐらい。
まだ、たいしたことはない。
高地場山山頂尾根の南端に到着。 |
高地場山の平坦な尾根。来た方向を振り返る。 |
高地場山山頂へ続く平坦な尾根。 |
高地場山山頂へ到着。樹間の奥に見えるピークは、734峰。 |
10時20分、高地場山山頂。
山頂は、平坦になった南北の尾根と、平坦な西尾根が交差している地点にある。
そのせいか、広場のようになっている。
ここを目的地にすれば、ゆっくりと昼食を楽しめるポイントだ。
ただ残念なことに樹木が混んでいて、展望はあまり得られない。
山頂に立っている木々の間から、周囲の山を覗き込むしかない。
高地場山山頂広場を後にする。 |
高地場山から北方向へ延びている尾根の途中で青森市街と陸奥湾が見えた。 |
しだいに尾根の東側の展望が開けてくる。 |
進むにしたがって尾根の東側の展望が得られるようになった。
平沢対岸の尾根を眺めながら歩みを進める。
このあたりから、スキーシールに雪が附着するようになった。
シールにワックスをかけてこなかったから、嵩高く附着している。
こうなると、楽なスライド歩行は無理で、脚を上げながらの登高になる。
スキー靴とスキーとシールに付着した雪。
推定6キログラム前後。
その重量を持ち上げながら登るのだから大腿部の筋肉にかかる負荷はちょっとしたもの。
街なかでは筋力トレーニングになるが、山では苦行。
苦行でも体力のあるうちは楽しい。
雰囲気の良い場所。気分は最高。尾根の平坦部で、林の奥に681.3峰の山影が見える。 |
11時10分、下の写真の広場が現れた。
681.3峰の前広場である。
なんと気分の良い原っぱ。
林の向こうの、647峰がカッコイイ。
広場の際の林は、細い木で混んでいる。
進むうちにブナの太い木が目立ちはじめ、ブナ純林のような様相。
木の間隔も比較的開けていて、この斜面は、今までの行程のなかで唯一のスキー滑降適地となっている。
本日のコース全体を通して、貴重なスキー滑降適地であった。
尾根の広場から、秀麗な姿の647峰が見える。またもや気分は最高。 |
標高500メートルあたりからブナの太い木が目立つようになった。木々の間隔も広くなり、本コース唯一のスキー滑降に適した斜面。
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681.3峰の尾根から北側の平内の山並が見える。 |
シールへの雪の附着が最後までつきまといそうな雪質が続く。
11時50分、気分の良いブナ森の斜面をゆっくりと登って、681.3峰の東西に長い尾根の背に上がる。
ここもまた気分の良い尾根。
尾根好きにはたまらない尾根である。
そこから山頂までの短い急登が楽しい。
初見の風景に出会う楽しみに心が躍る。
681.3峰山頂への心地よい急斜面。 |
12時20分、苦行の末、681.3峰山頂到着。
スタートから4時間を要した登りだった。
吹溜りで波打つ尾根とシールに付着して剥がれない雪塊に苦労した。
だが、山頂で風景を眺めたい一心で老体に鞭打った、と書けば幾分大げさになるが。
晴れた雪山の、ルートファインディングの楽しさ。
変化に富んだ風景に出あう楽しさ。
急登あり、緩い尾根のゆるゆる歩きあり。
森あり原っぱあり、広い尾根あり痩せ尾根あり。
今の私にとって滝沢の山は、山歩きで得られる楽しみの宝庫となっている。
681.3峰山頂。シールに付着した雪塊が苦行を物語っている。 |
681.3峰の山頂部は、東西に細長い平坦な地形になっている。
南側に展望が開けていて「滝沢山地」の主要な山を一望することができる。
折紙山方面の向こうに、遠く北八甲田連峰も見える。
なんとすばらしい風景。
これを見るために、ここまでやってきた。
山頂尾根の北側は、木が立て込んでいて展望がきかない。
風除けの屏風があると思えば、これも一興。
50分ほど休憩して、のんびりと風景を楽しんだ。
いつまでもとどまっていたい山頂。
去りがたい山頂だったが、郷愁の頂を後にした。
帰りは湿雪スキーイング。
テレマークターンあり、開脚アルペンターンあり、キックターンあり、斜滑降あり・・・・。
ありとあらゆるスキーの方法で、安全に下ってきた次第。
高地場山山頂までの長い平坦な尾根では、帰りの歩きもあった。
振り返ってみると本日の行程は、スキー滑降を好む方には、まったく適さないコース。
八甲田のような大斜面滑降はない。
木が立て込んだ急斜面の、スキー滑降困難な場所を、どうにかこうにか滑って帰るというスキーハイキングコースである。
スノーシューハイキングには、向いていると思う。
でも、なんだかんだ苦労しても、帰りはスキーの方がスノーシューよりも断然速い。
13時頃山頂を出発して、駐車ポイントに帰り着いたのが14時前だった。
681.3峰山頂から平沢対岸の尾根を眺める。大毛無山や734峰が見える。この角度から眺めると秀峰734峰は尾根に溶け込んでいて目立たない。
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734峰の無立木山頂(中央)をズーム撮影。 |
この方角からはピラミダスな山容。大毛無山をズーム撮影。 |
681.3峰山頂から折紙山方面を眺める。遠くに、うっすらと北八甲田連峰が見える。 |
折紙山(中央奥、白い斜面の上部)をズーム撮影。 |
折紙山方面の尾根の奥に北八甲田連峰の小岳(左側)と高田大岳(右側)が見える。 |
山頂の北西側は立木に覆われて展望がきかない。 |
南西方向をズーム撮影。遠くの横長の白い斜面は、モヤヒルズのスキー場。 |
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