鰺ヶ沢町「はまなす公園」のパーゴラのフジがすごいことになっている
【今年の枝(つる)から新しい葉が出ている。】 |
勝田公園のパーゴラのフジが結実していた。
下の写真のように、豆果※の赤ちゃんが花柄からぶら下がっている。
白い紙くずのようなものは、役割を終えた花弁の残骸。
(※豆果とはマメ科植物に多く見られる果実で、インゲンやエンドウのような形が多い。)
幹が傷んでいるのに加えて、フジの枝(つる)の繁茂がほとんど放任状態だったので、今年はフジの花数が少なかった。
パーゴラのフジの花は、つるの下側(内側)につく。
つるがどんどん伸びて、葉が幾重にも茂ると、つるの下側の日当たりが悪くなって花芽が出なくなる。
なので手入れのされていない藤棚のフジは、花の数が少ない。
(受粉が終わって結実している。フジの実は豆果。これは豆果の赤ちゃん。) |
(根元の腐朽部分。) |
フジの根元は、下の写真のようにブロックタイルで覆われている。
こういう造りだと、根が酸欠を起こして樹勢が衰えるのではないかと、私は素人判断している。
ブロックタイルに遮られて、土の中への空気の流入が妨げられているのではないだろうか。
(一面ブロックタイルが敷かれているパーゴラの下。) |
実は、先月の27日に鰺ヶ沢町へ行ったのだが、そのとき、日本海に面した「はまなす公園」で、病害におかされたパーゴラのフジを見かけたのだった。
以下は、その記事である。
5月27日に撮影した、鰺ヶ沢町「はまなす公園」のパーゴラのフジ
(根元の損傷が酷い。) |
偶然見かけた「はまなす公園」の藤棚だったが、幹の損傷具合が勝田公園のフジと似ていた。
「はまなす公園」のフジは、パーゴラの南北にそれぞれ3本ずつ、合計6本植えられてあった。
そのうちの一本は伐採されて、根株だけの状態。
パーゴラの柱とフジの幹にぐるりとトラロープ※が巻かれ、そのトラロープから「立入禁止」の注意書きが下がっている。
パーゴラ利用者の踏圧※(とうあつ)を防ぐための「立入禁止」なのだろうか?
(※トラロープとは、黄色と黒の縞模様のナイロンロープ。)
(※踏圧とは、踏むことで発生する圧力)
踏圧が根に与える影響は、土壌の硬化が考えられる。
土壌の硬化によって、根の伸長が妨げられる。
また土壌中の空隙が減少するために、空気が不足する。
などと思いつくまま。
しかし、ここのパーゴラの下の地面は、地表が舗装されている。
フジの根の周辺も、舗装されている。
舗装されているから踏圧の影響は無いのだろうか。
おそらく薄い舗装だろうから大人数の利用者が進入すれば、踏圧はあるのではないか。
などと、これは私の素人考え。
素人考えついでに、もうひとつ。
土壌は、雨水を受け入れて、それを地下に浸透させることで土壌の間隙に空気を取り入れている。
ところが、地表が舗装されていては雨水が地面に染み込まない。
よって、土壌が空気不足状態になる。
樹木の根は、根の表皮細胞の細胞壁で、土壌の空隙から酸素を直接取り込んでいると何かの本で読んだことがある。
そのうちの一本は伐採されて、根株だけの状態。
パーゴラの柱とフジの幹にぐるりとトラロープ※が巻かれ、そのトラロープから「立入禁止」の注意書きが下がっている。
パーゴラ利用者の踏圧※(とうあつ)を防ぐための「立入禁止」なのだろうか?
(※トラロープとは、黄色と黒の縞模様のナイロンロープ。)
(※踏圧とは、踏むことで発生する圧力)
踏圧が根に与える影響は、土壌の硬化が考えられる。
土壌の硬化によって、根の伸長が妨げられる。
また土壌中の空隙が減少するために、空気が不足する。
などと思いつくまま。
しかし、ここのパーゴラの下の地面は、地表が舗装されている。
フジの根の周辺も、舗装されている。
舗装されているから踏圧の影響は無いのだろうか。
おそらく薄い舗装だろうから大人数の利用者が進入すれば、踏圧はあるのではないか。
などと、これは私の素人考え。
素人考えついでに、もうひとつ。
土壌は、雨水を受け入れて、それを地下に浸透させることで土壌の間隙に空気を取り入れている。
ところが、地表が舗装されていては雨水が地面に染み込まない。
よって、土壌が空気不足状態になる。
樹木の根は、根の表皮細胞の細胞壁で、土壌の空隙から酸素を直接取り込んでいると何かの本で読んだことがある。
地表の舗装によって、その下の土壌が空気不足になる。
根が呼吸できなくなると、樹木の免疫力が低下し、樹木は病害に侵されやすくなるのではあるまいか。
根が呼吸できなくなると、樹木の免疫力が低下し、樹木は病害に侵されやすくなるのではあるまいか。
これが、鰺ヶ沢町の「はまなす公園」と青森市の「勝田公園」の、パーゴラのフジが不調である原因なのでは、なんて思ったりしている。
「牛島の藤」として有名な埼玉県の「藤花園」の写真を見ると、藤棚の下は土で立入禁止。
藤棚の脇の遊歩道は砂利敷きになっている。
そんな環境なので、あの見事なフジの花なのだろう。
(花の数がけっこうあったが、立入禁止の注意書きとトラロープ。パーゴラの下が舗装されている。) |
(病害の損傷で幹がちぎれそうになっている。) |
ところで、はまなす公園のフジ。
損傷が酷い個体は、幹が千切れそうになっている。
そんななかで、下の写真のように、損傷部の下から胴吹き※の枝(つる)が出て、その枝が幹本体をぐるぐる巻きにしている。
そうして活路を見出している個体もある。
その枝は、ひこばえ※のようでもあるが、こんな戦略を実行しているフジもあるのだ。
(※胴吹きとは、幹や枝の途中から芽が出ること。)
(※ひこばえとは、切り株や木の根から出る若芽。「孫(ひこ)生え」の意。)
これは、同じフジ同士なので、この先癒着して幹と一体になるのであろうか。
まったく凄まじいフジの執念である。
「はまなす公園」ではパーゴラのフジがすごいことになっている。
「勝田公園」のパーゴラのフジは、これからどうなるのだろうか。
(胴吹きやひこばえで伸びたつるが幾重にも絡み合っている。) |
ところで、つるが巻き付いているフジの姿を、感心しながら見ていたら、以前写真で見たタイの「ワット・プラ・マハタート寺院の菩提樹」のことを思い出した。
根が仏像の頭部を取り込んでしまっている、あの有名な菩提樹の写真である。
タイの写真の根は、菩提樹の幹から下がった不定根※のように見える。
しかし、現地で見たことが無いので、不定根かどうか、なんとも言えないところだが。
(※不定根とは、主根以外の根のことで、幹や枝から2次的に発生する根。)
はまなす公園のフジも「ワット・プラ・マハタート寺院の菩提樹」のような神秘性を獲得できるのだろうか。
獲得できるまで生き延びて、大きく成長できるのだろうか。
鰺ヶ沢町が、「ワット・プラ・マハタート」のような名所を獲得できるかどうか。
それは、このフジの今後の手入れにかかっている。
そんなことを勝手に空想しながら、フジのつるのぐるぐる巻きを見物したのだった。
(どこかで見たような。ワット・プラ・マハタート?) |