赤い実が色鮮やかなエゾニワトコ

【鮮やかな赤い実が密集。】


芦野公園西側エリアの、沼の岸で見つけた赤い実の灌木。
樹高は、2.5~3メートル。
幹は、直径3~4センチぐらいで細い。

この鮮やかな赤い実をどっかで見たことがあるなあと、記憶を探ったが思い出せない。
山でよく見かけるガマズミに似ているが、ガマズミの実は9~10月に赤く熟す。
それにガマズミの葉は、丸形に近い卵型である。

この木の葉はもっと縦長。
ひょっとしたらニワトコかな?
ニワトコという名前がやっと出た。

人の名前も草や木の名前も、この頃なかなか出てこない。
せめて写真を、脳の記憶装置の補助に。
そう思いながら、写真をカシャカシャ。

【枝からぶら下がるように付いている。】


 本当にニワトコだろうかと、インターネットで調べてみたら、ちょっと葉の形が違う。
「このきなんのき」という樹木鑑定サイトの掲示板で問い合わせたら、ニワトコで間違いなしというご回答。

夏の時期に、ブドウ房状の赤い小さな実をつける樹木は、ニワトコ以外には無いという。

写真のニワトコの、葉の形が違うのは、変異によるものだとか。
それほどニワトコは、変異の幅が広いとのこと。

そこで、インターネットにアップされているいろいろなニワトコの写真を見た結果、私の写真の個体はエゾニワトコではないかと思えてきた。
  1. エゾニワトコの葉も細長いのだが、私が見た個体の葉にかなり近いものがあった。
  2. 枝からぶら下がるような実のつき方をしているものがエゾニワトコに多い。
以上の2点から、素人ながらエゾニワトコと判別したしだい。
決め手に欠ける判別だが、ニワトコもオオニワトコも、葉がずいぶんとひょろ長い。
葉だけを見ると、ニワトコやオオニワトコのひょろ長い葉と、ガマズミの丸形の葉の中間が、私が見た個体の葉の特徴である。


【葉に細かい鋸歯がある。】


ところで、ニワトコは漢字では「接骨木(せっこつぼく)」と表記する。
骨接ぎ(ほねつぎ)の木を意味する名前である。
これは、おもしろい。

この木のどこが骨接ぎなのだろう。
ウィキペディアで調べると「枝や幹を煎じて水あめ状になったものを、骨折の治療の際の湿布剤に用いた」とある。
骨折の痛みをやわらげる働きがあるのだろう。

ここにもひとつ、人助けの木。
いったい人間は、どれだけ木や草に助けられながら生きてきたことだろう。

そういえば青森市の三内丸山遺跡から、ニワトコの種子が大量に発掘されたという。
縄文人が、ニワトコの実で果実酒を造っていたのではないかと推測されているが、はたしてどうなのか。

ガマズミで果実酒を造ったほうが、よっぽど美味しそうな気がするが。

それにしても、色鮮やかは赤い実だこと。
この赤さは、ちょっと魔除け的

もっとも、縁起物として使われたのはニワトコの枝のほうで、小正月の飾りになったりしたという。
アイヌ民族は、ニワトコの枝を削って、イナウ(御幣)の材料にしたという。

こんなふうに色鮮やかな赤い実がなる木だから、縁起が良いと思いたいところだが。
ニワトコの枝は、薄く削って花や紙の形に加工しやすかったという話もある。


【樹皮。幹の太さは、直径3~4センチぐらい。】

【沼の岸は、鬱蒼としたヤブ。】

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