平沢林道から平沢へ
平沢散歩行程図。 |
今年の春(残雪期)に見た平沢林道の状態を、雪のない時期に見ようと、林道を散策した。
平沢林道は、開けた谷の野原から谷が狭まる山間部へと通じている。
山間部に入ると緩い傾斜の登りになる。
登るに従って、平沢は深い谷底に隠れて見えなくなる。
登りになるとすぐに、林道に流れ込んでいる水で道はえぐられ、山間部下部の平沢林道は、林道上に出来た溝によって崩壊状態だった。
林道を登っていくと、右手の山の沢の水が林道に流入している箇所が3箇所ぐらいあった。
林道が沢からの流入水で壊れているのは、標高270mあたりまでである。
その後は、猛烈な藪。
ヤブ漕ぎをして標高320m付近の林道終点まで歩いた。
林道に溝が出来ている部分も藪状態なので、山間部の平沢林道は登山者を寄せ付けない廃道と化している。
人が歩いている形跡は見当たらない。
かつてのんびりと散策を楽しんだ道は、今は無残な廃道となってしまった。
谷底の平沢沿いの踏跡はどうなっているのだろう。
林道終点から、ロープを使って谷底のヒバ林まで懸垂下降した。
平沢は、小さな滝があったり、沢沿いにちょっとしたヒバ林があったり、山菜であるミズ(ウワバミソウ)の群生があったりで、森を散策するのに面白いところである。
過去にイワナ釣りの釣り人とすれ違ったこともある。
そのせいか、踏跡はまだ残っていた。
道が不明瞭な箇所も、いくつかあったが沢沿いに進めば迷うことは無い。
小滝のそばのヒバ林でのんびりランチしたあと、平沢沿いの道を下った。
高齢になってからは、歩き回ることよりものんびり構えることのほうが多くなった。
のんびり目線であたりを見回すことによる発見も多い。
だから、のんびり山歩きも楽しい。
平沢の谷の原っぱから山を見上げると、ヤマセのガスが山稜の山頂部にまとわりついている。
平内の大毛無山(標高736.5m)から南に伸びている尾根のピークは、ヤマセの影響を受けるが、平沢一帯はそれほどでもない。
でも、青森市内よりはかなり涼しい。
ヤマセのおかげで納涼山歩きとなった。
平沢林道上に出来た深い溝。 |
平沢林道を覆う藪。 |
林道から平沢に下る急斜面。 |
平沢沿岸のヒバの木。 |
平沢の小滝。 |
ミズの群生。 |
ヤマセのガス。 |