大毛無山南尾根の森の中でウリノキが面白い形の花を咲かせている
ウリ科の植物の葉に似たウリノキの葉。3裂して裂片の先が尖っている。基部はやや心形。 |
大毛無山の南尾根の森の中で、ウリノキ(瓜の木)の花を見つけた。
この木は、葉がウリ科の植物のものに似ているので、ウリノキと名付けられたとのこと。
樹高は2メートルぐらいだった。
そういえばキュウリの葉に雰囲気が似てなくもない。
葉は互生で、葉の幅が20センチぐらい。
薄い葉である。
特徴的な大きな葉が長い葉柄を持っていることから、花が咲いていなくても同定が容易にできる樹木である。
もちろん、この花を見れば一発同定。
そう思ったせいか、樹皮の観察を怠った。
若い枝が緑色なのは、写真の通り。
ウリノキを見つけた場所は薄暗い谷状の地形だった。
この幅広の葉では、風の強い尾根では生育できないだろう。
陽ざしがさえぎられた森のなかにあったので、日陰を好む樹木であるようだ。
花の形も、日陰が好きというイメージ。
華やかさよりも質素さの方が目立つ。
薄暗い谷の中で、その質素な白が目立っていた。
花びらが、散るのを恐れるように外側にクルクルと巻いている。
突き出た長い黄色い雄しべ(葯)が白い雌しべ(花柱)を囲んでいる。
葯と花柱の長さは3センチぐらい。
つぼみは、白いこん棒のような形で、長さは3~4センチぐらい。
この木には、つぼみか花弁を巻きこんだ満開の花しかなくて、五分咲きとかの中間の花が見当たらない。
ウリノキは、桜のように徐々に花を咲かせるのではなくて、ばね仕掛けのように、一瞬で花弁を巻き込んで即満開となるのだろうか?
好奇心をくすぐる面白い花である。
この花が、どんな実になるのだろう。
インターネットで調べてみると、秋に藍色の丸く小さな実がなるという。
秋のお楽しみだ。