夏のアカイタヤのきれいな赤い新芽と赤い若葉
アカイタヤの新芽と若葉。 |
散歩中の林道の縁で、赤い花が咲いてるのを見つけた。
大きな葉でおおわれた木の枝先に、ちょこちょこと控えめに咲いている。
近づいて見たら、花ではなく赤い若葉だった。
葉の形がイタヤカエデに似ている。
イタヤカエデに、こんなおしゃれな性質があったのか。
なんという木だろう。
調べてみたら、この木はイタヤカエデではなく、アカイタヤ(アカメイタヤ)という種類だった。
アカイタヤは、ムクロジ科カエデ属で、イタヤカエデのお仲間であるという。
アカイタヤは、春先に赤い新芽を出して、赤い若葉になる。
その葉は初夏のころに、きれいな緑色に変わる。
夏になると、緑色の葉におおわれた枝先から、上の写真のように赤い新芽や若葉を出すようになる。
この特性は、イタヤカエデにはないらしい。
アカイタヤだけに見られる特徴であるとのこと。
イタヤカエデの葉の深裂は5~7裂で割と深い。
アカイタヤの葉は、イタヤカエデよりちょっと大きめである。
葉身は、イタヤカエデよりも横長。
葉の深裂は、下の写真のように浅く5裂。
葉の基部から5本の掌状脈がくっきりと。
葉の裂片の縁は、鋸歯がなくて全縁。
裂片の縁が大きく波打っているのもアカイタヤの特徴であるとのこと。
まさに、下の写真の通りである。
赤い新芽を出す樹木で知っているのはアカメガシ(ベニカナメモチ)とアカメガシワ。
どちらも赤と緑のコントラストが美しい。
山のなかにも、こんなにコントラストの美しい木があったのだ。
今さらではあるが、知るということは楽しい。
時期が違えば見逃してしまっていたアカイタヤだった。
アカイタヤの葉。 |