判別がむずかしいイヌトウバナの花
イヌトウバナ。 |
滝沢山地の平沢のそばでシソ科の花を見かけた。
シソ科の植物であることは一目でわかったが、あまり見たことのない花である。
これがうわさに聞くヤマハッカだろうかと思ったりした。
シソ科まで判明しているのだから、インターネットで調べれば、すぐにわかるはずと軽く考えていたら、そうはいかず。
なかなかむずかしかった。
いろいろ調べて、やっとシソ科のトウバナの仲間であることはわかったが、トウバナには似たような種類が多い。
もっとも類似していて青森県に分布しているもので、クルマバナ、トウバナ、ミヤマトウバナ、イヌトウバナが候補にあがった。
クルマバナは、萼(がく)が赤みがかった紫色であることがほとんどなので、写真の花はクルマバナではない。
トウバナの萼の毛は短めなので、これも写真とは違う。
ミヤマトウバナは、萼の下面にわずかに短毛が生えているとのことなので、写真の花はミヤマトウバナではない。
判別の決め手は萼の色と、萼に生えている毛の状態のようである。
イヌトウバナは、萼に長毛が多いとのことなので、写真の花はイヌトウバナであると判明した。
それぞれネットにアップしてある写真を見くらべたが、萼の長毛の具合はイヌトウバナにピッタリだった。
また、イヌトウバナの茎には下向きに曲がった短い毛が生えているという特徴も私が撮った写真と合っていた。
こうしてインターネットをさ迷い歩き、やっと今日出会ったすてきな花の名前を知ったのだった。
今日は大毛無山南尾根を617峰まで歩き、617の斜面を平沢に向かって下りて帰ってきた。
尾根上ではほとんど花を見かけなかったが、平沢の谷は秋の花盛りだった。
尾根でいい汗をかき、谷で山野草に癒される。
今日も良い山歩きだった。