2016/04/04

散歩とは何か

愛犬

散歩とは何かについて考えてみる。

たとえば私が愛犬と散歩に出る。
家の近所の公園から公園へ、30分から50分ぐらいかけて歩く。
はたしてこれは、私の散歩にもなっているのであろうか?

愛犬の散歩コースには、交通量の多い道路や、小学生の通学路がある。
愛犬は、わがままな大型犬なので、リードを握っている身としてはけっこう気をつかう。
他人の家の玄関先でオシッコをしないようにしたり。
ウンチの始末をしたり、大きな口からはみ出た涎を拭いてあげたり。
他の散歩している犬とのトラブルを避けたり。

こうしてみると。
愛犬の散歩は、私にとっては仕事となっている。
仕事で歩いているのを散歩とは言い難い。

散歩とは何か。
辞書で調べてみると、「気分転換や健康のための運動としてブラブラ歩くこと」というような意味合いのことが記されてある。
とすれば、散歩には目的があって、それは「気分転換」であったり「健康維持」であったりするのだろう。
そして、散歩の最低の条件は「歩く」ことである。

自宅のバルコニーで揺り椅子に座って、双眼鏡で遠くの景色を眺める。
これは気分転換にはなるが、歩くという動作が加わらないので散歩とは言えない。

愛犬の散歩は、仕事となってはいるが、「気分転換」や「健康のための運動」にもなっている。
歩く動作もしっかりと加わっている。

営業マンが次の目的地までオフィス街を歩いて移動する。
通り道に小公園があって、そこの桜が満開状態。
急ぎ足の営業マンは、その風景に心を癒される。
歩く速度がゆっくりとなり、気が晴れたような気分になる。
ストレスがほんの少し軽減する。
こんな情況は、とても「散歩」的なのではあるまいか。

とすれば、散歩とは目的をもった行動なのではなくて、行動の結果としてたまたま成立するものなのではと思えてくる。
「気分転換や健康のための運動」という目的を持っていても、それが必ずそうなるとは限らない。
もちろん、目的が達成されることも多いのだが。

愛犬

なかには、小公園の桜などには見向きもせずに、一心に次の目的地に向かって突進する営業マンもいることだろう。
実際、そういう方が多いかもしれない。
仕事に集中していればしているほどそうなるのかもしれない。

では、小公園の桜に目をとめた営業マンは、仕事に集中していないのだろうか。
程よいリラックスは、集中力を高める効果がある。
彼は、桜で心を和ませたことによって、集中する力をアップしたとも言える。

小公園の桜を眺める営業マンと見向きもしない営業マン。
この違いは何だろう。

私は、散歩好きかそうでないかの違いだと思う。
散歩好きなタイプの人間はリラックスするのが上手なのである。
そして、仕事中でも、歩くことを「散歩」に変えてしまう。

散歩とは何か。
それは、周囲の出来事に心を動かしながら歩くことを好む人が、そうして歩いて気持ち良くなること。
と私は思う。

だから、愛犬の散歩も、充分私の散歩になっている。

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