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2016/06/09

青森市内の霊泉「さんない温泉」でウトウト型のトド寝をする

先日のタケノコ採りで、長時間リュックを背負って歩いたせいか、なかなか左肩の「こり」が解消しない。
そこで仕事の合間に、また、さんない温泉へ出かけた。

この温泉記事を「ウェブ検索」で見つけ、それじゃ青森に寄ったついでに「さんない温泉」に入ってみようかなと思われた方もいらっしゃるかもしれない。
そういう方のために、書き添えておかなければならないことがある。
青森市内に、「さんない温泉」への道順を示す案内看板は掲げられていない。
多くの温泉浴場は、誘導のための看板を設置しているものだが、さんない温泉にはそれが無い。
それが秘湯的な雰囲気をかもし出していると言えば、そう言えなくも無い。
宣伝しなくても、口コミでお客が集まるのだから、効能の確かさがうなずけるというもの。

午後4時ごろ入館したが、少なくない入浴客が、すでに湯船につかっていた。
年配者が多い。
年齢の割に体格ががっしりしている方が多く見受けられる。

4~5回、さんない温泉に通えば気がつくことだが、男湯に限って言えば、ここは老いも若きも筋肉系が多い。
マッチョな方を多く見かける温泉なのだ。
近くに陸上自衛隊の青森駐屯地があるから、そちらの方が多いのかもしれない。
また、筋肉障害の解消に効能があるということで、農家を含む現場労働者やスポーツ愛好者の方も多いようである。

秘湯的な雰囲気を愛する者、効能に魅せられた者、浴場の「奇湯」的な劣化模様を好む者。
様々な人たちが、様々な雰囲気に引き寄せられて、さんない温泉にやってくる。

さんない温泉の広大な駐車場。庭園風植え込みの奥に温泉の建物がある。

今日はまだ陽が落ちていない時刻の入浴なので、浴場の中がよく見渡せた。
ドーム状の浴室は、たしかに広い。
学校の体育館のようだと言った方がいたが、なるほど、ちょっと小さめの体育館のようである。
高いドーム天井を支えている太い円柱が、洋風の雰囲気を添えている。

四角く掘られた浴槽の縁のコーナーには、丸みのある加工が施されている。
浴場の床は、大判のタイル敷き。
この浴場が落成した当時は、さぞ立派に見えたことだろう。
浴場の写真が無いのが残念である。
浴場の写真撮影は、経営者によって固く禁じられている。

ところで、トド寝の話。
さんない温泉は、他の温泉銭湯と比べてトド寝の頭数が多い。
塩分の多い「熱の湯」系で、温まる泉質だから気持ちよくトド寝が楽しめるのだ。

浴場の7割を占めるぐらいの広い浴槽が、ふたつに仕切られている。
脱衣場に近い手前の大きめのものと、奥の小さめのもの。
小さめの浴槽は大きめのものの三分の一ぐらいの大きさ。
その、奥の小さめの浴槽の周辺がトド寝に打ってつけの場所となっている。
奥のほうだから、通行の邪魔にならない。
奥のほうだから、静かで、落ち着いてトド寝が出来る。

浴槽の縁に洗面器を載せて、それを枕にトド寝にひたる。
時々、浴槽からあふれたお湯が、肩や背中にかかって気持ちが良い。
体がホカホカして温かい。
そうしているうちに眠気におそわれる。
だるさを伴った眠気。
硫化水素ガスのせいだろうか、などと考えながらウトウトする。

10分間ぐらいウトウトして起き上がろうとすると、手足の先が、けだるさくしびれている。
ぼーっとした頭と、けだるいしびれ。

隣に目をやると、ご老人がトド寝している。
年のころ70歳半ば。
色白でやせぎみ。
その老人が、目を閉じたままピクリとも動かない。

大丈夫だろうか、硫化水素系だからなぁ。

そう思って、しばらく眺めていたら、口をパクパク動かしてから、ゆっくりと目を開いた。
うつろなまなざし。

隣の老人は虚脱系トド寝だな。
そう思って、また湯船につかった。
女湯との仕切り壁の浸食の模様が、今日はえらく幻想的に見える。
浴場が、日常から切り離された異空間のように感じられた。
肩の「こり」が少し楽になった。

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