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2016/11/10

晩秋のケヤキ広場に雪

ケヤキ広場にうっすらと雪が積もった。
青森市内は、昨日降った雪が融けずに朝まで残った。
平和公園のケヤキ広場にも、落葉の上に雪。
このあいだの落葉の山は、すっかり片付けられていた。
頭上のケヤキの枝には、まだたくさんの葉が残っている。
葉が散って、その上に雪が積もる。
その上にまた葉が散って、また雪が降る。
ケヤキ広場の冬は、全てのケヤキの葉が完全に散るまで、その繰り返し。

ケヤキの花は、桜が開花するころに咲く。
人々は桜の花に夢中で、ケヤキの花には気がつかない。
ケヤキの花は、葉が出るのと同時に咲く。
木があまりにも大きくて高いので、葉の陰の小さな花に気づく人は少ない。
雌花も雄花も葉と同じ緑色なので、なおさら目立たないのかもしれない。
ただ雄花の花被が赤いので、注意深く枝を見上げれば、見つけることができる。

そもそも、ケヤキに花が咲くということを知らない人が多い。
だからケヤキの花は、世間に知られていないのだ。
それに開花の時期がソメイヨシノと同じとくれば、影の薄いケヤキの花は見向きもされない。
艶やかに咲き誇るソメイヨシノ。
それに比べて、まったく地味なケヤキの花。
そんなケヤキの花が好きという変わり者も、いないわけではない。

ケヤキの花は、風媒花である。
だが、カツラやサンシュユみたいにヒラヒラしていない。
ケヤキの果実は、秋になると黒く熟す。
風散布型の翼果である。
だが種子は、カツラやイロハモミジの実みたいに翼が大きくはない。

ケヤキの果実は、木の先端の細い枝につく。
やがて果実のついた枝は脱落して、その枝全体が風に運ばれて遠くに着地する。
翼が小さくても、風散布型の種子として充分その務めを果たしているのだ。

秋の晩い時期に、そんなケヤキの小枝をよく見かけるが、今年は見なかったように思う。
ケヤキの実も不作だったのか。
そういえば、平和公園西側の池の畔に立っているサンシュユの実も、今年は数が少なかった。
そのかわり、北側のドウダンツツジの枝に絡まっているヤブガラシの果実を見つけたり。
植物たちのいろいろなドラマを垣間見ることができたのも、愛犬の散歩のおかげ。

そして今日、晩秋のケヤキ広場で、紅葉と雪景色を見ることができた。
裸木になりつつあるケヤキの樹影を見ていると、天に向かって扇形に枝を広げている姿の気高さに改めて感心させられる。
厳冬期になれば、その黒い枝に白い雪が貼りつく。
冷えた朝、ケヤキ広場が雪の花で賑わうさまは、清浄さに満ちている。
そんな時期も、もうすぐやってくる。

早朝の都市公園の美しさ。
犬の散歩人は、愛犬に感謝するばかり。

ケヤキの黄葉と紅葉(手前の枝)。

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