雪の平沢林道に流れ込んでいる謎の「水」
好天の滝沢地区。 |
好天に恵まれた平沢林道スキー散歩
天気予報が外れて、青森市滝沢地区は青空になった。10日からの降雪のおかげで、平沢林道の積雪が前回の1月3日よりも増えている。
好天の平沢林道を深雪ラッセル。
30~40センチの重いラッセルが続く。
シーズン初めのラッセルトレーニングである。
尾根の向こうに秀峰734ピークの白い山頂が頭を出している。 |
林道の溝の「水」はどこから流れているのか
青空の下、雪をかぶった山々が見渡せて、気分が良い。今日のスキー散歩の目的のひとつは、林道を沢のように流れていた「水」の出所を探ること。
あの「水」はどこから流れているのだろう。
単なる雪融け水だったら、3日よりも低温である今日は、そんなに「水」が流れていないはず。
最近の降雪で、林道の溝も埋まっているはず。
折紙山方面を振り返る。 |
まだ冬の初めのような雪質
今日は、林道の登り口まで1時間20分かかった。前回は40分だったので、前回と比べて2倍の時間を要した。
それほど雪が深く重い。
もう1月の半ばだというのに、冬の初めのような雪の状態であると感じた。
平沢対岸の681ピークがきれいに見えた。 |
後方(折紙山方面)の山並をズームアップ。 |
林道の「水」の出現
林道をちょっと登ると、下の写真のように、道の上に筋が現れる。これが林道の上に掘られた溝の筋。
この筋の上をストックで突くと、まったく抵抗なく抜けていく。
中は空洞になっている。
ストックで周囲を突っつくと、簡単に穴が開いた。
穴の底で、「水」が流れている。
その水量は、1月3日のときと変わらないぐらいある。
林道に筋がくっきりと。 |
ストックで突っつくと簡単に穴が開いた。 |
雪の下の溝を流れている「水」。 |
謎の「水」
登って行くにしたがって、溝の露出が広がっている。雪面が割れて沢状になり、流れている水が目視できる。
もはやこれは、単なる雪融け水ではない。
そう思えてくる。
謎の「水」。
「謎」という漢字は、「言う」と「迷う」でできている。
この「水」を何と言ったらいいのか言葉が迷う。
- 降った雪が次々と融けていくほど、今年の冬は暖かいのか。
- どこかに湧水が出現したのか。
- 大きめの沢の水が堰き止められて、それが林道の轍の溝に流れ出したのか。
- 地滑りや土砂崩れの前兆か。
未熟で経験不足なスキー散歩者には、この「水」の正体を言い表せない。
謎の「水」としか言えない。
登るにしたがって溝が姿を現す。 |
謎の「水」でシールを濡らしてスキー歩行不能に
だんだんと溝の幅が広がり、歩くスペースが狭まっていく。と、雪の路肩が崩れて、左脚が溝の中へ。
落差は50~60センチぐらい。
スキーシールを濡らしてしまった。
左脚を引き上げようと右足を踏ん張ったら、そこも崩れて両脚とも溝の中。
シールを濡らしてしまったので、もうスキーをスライドさせて歩くことは出来ない。
脚を上げて歩いても、シールに雪が附着して、それが歩く度に厚みを増していく。
スキーの板で雪だるまを作りながら、雪だるまを脚で持ち上げて歩いているようなもの。
とてもしんどい。
スキーシールに付いた雪を削り落としても、2~3歩歩けば、また元の木阿弥。
退散
スコップのブレードでシールの雪を削ぎ落とす。それを何度か繰り返して、ようやく歩けるようになった。
だが、なんだかんだで時計は午後1時を過ぎている。
そろそろ帰る時刻。
平沢林道から分岐して、山腹に延びている短い林道を偵察して本日は終了。
謎の「水」の正体は解けぬまま。
もし、地滑りや土砂崩れの前兆だったら、スキー散歩どころではない。
そう思いつつ退散したしだい。
冬の山に謎は多い。
「ロマン」などと謎のような言葉をつぶやきつつ、人は謎の魅惑に呼びこまれ。
その謎を解き明かせずに、多くの登山者が命を落とす。
後方を振り返る。 |
平沢林道から分岐して、山腹へ延びている短い林道。 |
本日の最高地点。標高300メートルぐらい。 |
地吹雪の台地を帰る。 |