常緑樹のツゲと新緑のドウダンツツジ

平和公園の中央付近にある植え込み。


青森市の平和公園の中央部には、公園のシンボルタワー的な存在のモニュメント「大空のうた」が建っている。
その周囲を取り巻くように、ドウダンツツジとツゲの植え込みがある。

初冬に、このあたりが雪囲い集落になるのは、以前記事にした。
その情緒ある雪囲いは、四月の中頃、取り払われる。


植え込みに囲まれた通路。緑が濃いのがツゲ。若草色の葉がドウダンツツジ。

雪囲いが解体される頃、ドウダンツツジの芽吹きが始まる。
裸木だった木が、徐々に緑の葉で覆われる。

あまり変化が感じられないのがツゲの植え込み。
ツゲは常緑樹なので、秋の紅葉の時期でも雪囲いの中でも、濃い緑色の葉を光らせて平然としている。

平然としているように見えるが、実は少しずつ変化している。
常緑樹だって、落葉もするし若葉の新緑もある。
ただ、その変化が、落葉樹ほど極端で無いだけ。
落葉も新緑も、目立たないようにやってのける。

もともとツゲは、青森県には自生していない樹木。
ツゲの自生の北限は、山形県あたりとのこと。

主に西日本から四国、九州に多く自生し、暖かい場所を好む植物であるらしい。
そのツゲが、徐々に寒さに慣らされて、青森の公園樹として働いているのだ。


手前がツゲ、奥がドウダンツツジ。

ツゲはツゲでもイヌツゲは、青森県内に自生が見られる。
イヌツゲの自生北限は十和田湖畔と、東北森林管理局のサイトにあった。
私が去年、北八甲田黒森の山頂で見たアカミノイヌツゲは、寒さに強い樹種で、北海道にも自生しているという。

もっともイヌツゲは、ツゲの仲間ではない。

ツゲは、ツゲ科ツゲ属の植物。
イヌツゲは、モチノキ科モチノキ属の植物。

名前にツゲがついても、全く類縁関係は無いとのこと。
類縁関係は無いが、両者はよく似ている。

では、青森の公園に、青森に自生しているイヌツゲをなぜ植えないのだろうか。
イヌツゲだってツゲ同様刈り込みにも耐える。
でも、どちらがより美しく刈り込めるかと言えば、それはツゲ。
ツゲの方が、断然カッコいい。

ということで、平和公園の植え込みにツゲが採用されたのではないかというのが私の推測。


ドウダンツツジの花。


そのツゲに寄り添って、新緑しているのがドウダンツツジ。
若草色の葉が鮮やかだ。
緑色の濃いツゲの葉のそばで、若々しさを誇っているようである。

今が花時で、スズランのような白い花を細い枝から下げている。
ツゲの花期はもう終わったので、公園の散歩人達はドウダンツツジの方へ目を奪われがち。

でも、ツゲは落ち着いたもので、光沢のある葉で春の陽光を反射させている。

そんな、老成したようなツゲと若々しいドウダンツツジの対比が面白い。
この対比が、もっとも際立つのが秋である。
ドウダンツツジの燃えるような紅葉。
一方ツゲは、相変わらず深緑。
それはそれで美しい深緑。
古い葉を少し落葉させ、まだ活躍中の多くの深緑を身にまとっている。

ツゲさん、あなたはなぜ燃えるような紅葉(恋)をしないの?とドウダンツツジ。
私は紅葉(恋)する必要がないのよ、だあって大人だもん、というツゲ。
なんてね。
でも、大人は「もん」なんて言わない。

などと、空想を楽しませてくれるドウダンツツジとツゲ。


艶があって、ちょっと肉厚なツゲの葉。


ツゲの新緑。常緑樹にだって、新芽は出るのだ。

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