山の中のムラサキシキブの花
ムラサキシキブの花。 |
愛犬の散歩コースになっている公園の脇に、以前、空き地があった。
その空き地にコムラサキシキブの低木があって、散歩でそこを通るたびに、花を楽しんだり、きれいな紫色の実を楽しんだりしていたのだった。
3年ぐらい前にその空き地に建物が建って、コムラサキシキブは姿を消してしまった。
それ以来、この花にお目にかかっていない。
今日、滝沢の山の中で、ムラサキシキブの花に出会って、ちょっと懐かしい気分になった。
ムラサキシキブは、コムラサキシキブより丈が高くて、花も大きめである。
しなやかな枝を持ったコムラサキシキブとは、樹木の印象が違うが、花の形はよく似ている。
花の色合いは、ムラサキシキブの方がピンク色が濃い。
コムラサキシキブの花は、ムラサキシキブに比べると、少し白っぽい。
以前、街のなかで見かけたものが姿を消して、今は山の中で咲いている。
あまり陽の射さない林の中で、ひっそりと咲いているのだ。
ひっそりと咲いているが、暗い林の中でも淡紅紫色の花はよく目立つ。
あまり目立たなかった街のコムラサキシキブの花にくらべて、ムラサキシキブの花は林の中で存在感を発揮している。
生き生きと輝いている。
久しぶりに見た花だったので、こんなところで元気に咲いているじゃないかと、懐かしい気分が湧いてきたのだ。
久しぶりに見た花だったので、私のなかでは、コムラサキシキブもムラサキシキブもゴッチャになってしまっている。
「山へ帰って来たのだな」なんて思ったりして。
この思いは、微妙な親近感である。
まあ、そんなことより、山の中での花との出会いは良いものだと、あらためて感じた次第である。
このみずみずしさが、山歩きの疲れを癒やしてくれるのだ。
花を拡大。 |
ムラサキシキブの幹 |
ムラサキシキブの葉 |