雑談散歩

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北八甲田雛岳の春スキー、すばらしいブナの森と急斜面

今日の行程図(緑線:登り、紺線:下り/行程ルートの線書き入れはブログ管理人)出典:国土地理院ホームページ


今日も好天に恵まれた。
昨日は、午前中雨が降って、夜に冷え込んだ。
そのせいか、山の雪は上々のザラメ雪。
粒が細かくて軽い。
お天気も、雪質もバッチリの今日は、北八甲田雛岳(標高1240m)へスキーハイキング。

ただ、カメラの調子が悪かった。
現在使っているデジタル一眼レフカメラは、キヤノンのEOS Kiss X7i。
これに旧型のEOS Kissで使っていた中望遠レンズを装着して撮っていたのだが、残雪をまとった山肌が、白く薄く霞んでしまって絵にならないものばかり。

たくさん撮った中で、かろうじて普通に写っていたのが、ここにアップした3枚だけ。
旧いレンズはキヤノンのFFレンズ。
EOS Kiss X7iを購入したとき付いてきたレンズはFF-Sレンズ。
EOS Kiss X7iにはFFレンズも対応しているとキヤノンのサイトに記載されていたのだが、どうしたわけか失敗した。

ということで、今回の気分最高スキーハイキングの主な写真は、撮り損ないばかりで、アップできないのが心残り。


登りの途上、東南方向樹間の向こうに黒森を眺める。


北八甲田連峰の東側、箒場平にある「除雪ステーション(兼東八甲田雪みち避難所)」の建物の裏から山へ向かった。

今日のルートは、山頂へは遠回りであり、あまり一般的ではない。
多くのスキーヤーは、箒場の茶屋裏から雛岳山頂を目指して直登し、開けた沢沿いの急斜面を滑降する。

しかし、今回のルートは時間はかかるが、緩斜面をゆっくりと登るので、疲れが少ない。
時間をかけて歩くということは、それだけ山と接している時間が長いということ。
いろいろな山の景色を、長い間見ることができるということ。
それは、新鮮な感動を多く得ることにつながると思う。

山が好きなのだから、この上ない幸せ。

山好きが、山に長く居られるのは、確かに幸せなこと。
だから、このコースは「雛岳山好きコース」。

「もっと、もっと雛岳と一緒にいたいんだぁー!」という方にオススメ。
山に居る幸福を感じ入りたい方に向いている。

ブナの森の散策を兼ねて、のんびりとスキーハイキングを楽しみたい方にオススメのコースである。

雛岳南面へ回り込んで、傾斜の緩い箇所を選んで歩き、徐々に高度を上げる。
行程のほとんどはブナの森で、アオモリトドマツは雛岳八合目あたりからちらほら見える程度。
ここは、八甲田のなかで、年輪を重ねた太いブナの木をたくさん見ることができるエリアのひとつである。

高田大岳と雛岳の鞍部から駒込川が流れている。
沢は、雛岳の裾を巻くような形で下流に続いている。
その沢沿いの緩斜面を登る。
南面の尾根は広いので、傾斜が急になったら、ジグザグに斜登高を繰り返す。

その斜登高も、山の上部はスキー板が横にスリップするようになるほどの急斜面。
それをこらえながらゆっくり登ると、頂上付近は傾斜が緩くなる。

南面の上部は雪融けが早くて、残雪が山頂までつながっていないので、東面に回り込みながら登る。
箒場平の茶屋に面した北東面は、白い残雪が山頂のすぐそばまでつながっていた。

広く平坦な山頂で一休み。
ここから眺める北八甲田の景色が素晴らしい。
眼前に迫る高田大岳北面の荒々しい山容。
他、大岳、赤倉岳など、北八甲田連峰の主な峰を一望できる。
その奥行を伴った景観は、展望所としての雛岳ならでは。


雛岳八合目付近から眺める北八甲田高田大岳。


帰路は、雛岳南東斜面を滑る。
山頂直下は、無立木の開けた急斜面。
雪質が良いので、恐怖感が湧かない。
調子よく滑っていると、あっという間にブナの森の斜面へ。
林間コースも程よい斜面が続くが、ブナの枝が落ちていたり倒木があったりで快適ではない。
それらの障害物を避けながら慎重に下らなければならない。

この時期、強風が吹くと八甲田のブナ林の下は、残雪の上に落ちた枝で散乱状態になる。
今シーズンは、もう、ブナ林の斜面のスキー滑降がオススメでは無くなっている。

そうなっても、八甲田にはアオモリトドマツ帯の残雪斜面がある。
アオモリトドマツ帯なら、ブナ林ほど「落枝(らくし)」は煩くない。

このように八甲田山には、残雪が消え去るまでスキーを楽しめる斜面(コース)が残存する。
それも八甲田山春スキーの魅力のひとつである。


雛岳山頂から折紙山方面を眺める。


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