6月の公園でコナスビが花盛り
コナスビの株 |
青森市勝田公園の林床はコナスビの花盛り。
6月は、コナスビの花見どきである。
陽に晒されっぱなしの地面では、コナスビの花をほとんど見かけない。
公園の日陰部分に、多く密集している。
コナスビは、やや湿った地面を好むようである。
直径8~12ミリの、黄色い小さな花が可愛い。
野草好きでなければ、ちょっと見つけられないぐらいに小さな花である。
そんなコナスビが、木陰のあちこちで、株を広げている。
この時期は、小さな黄色の花をよく見かける。
ヘビイチゴとかキジムシロとかカタバミとか。
それらよりも小さい花を咲かせているのがコナスビ。
以前、ナガエコナスビの記事を書いたことがあった。
私が知っているコナスビとナガエコナスビの見分け方は、花柄の長さだけ。
- コナスビの花柄の長さは、2~5ミリと短く、そのせいで実が上を向く。
- ナガエコナスビの花柄の長さは、6~18ミリで、花柄が長いので実が垂れて下を向く。
全体に花柄の短いものが目立っていたので、コナスビと同定したのだが。
正直言って、コナスビとナガエコナスビの違いは、よくわからない。
茎には微毛がびっしり。 |
コナスビの花は5弁花に見える。
実際は、合弁花であるという。
あまりにも深裂であるので、5弁花に見えてしまうのだという。
素人の私では、どうしても合弁花には見えない。
どう見たって離弁花じゃないかと、花びらの基部を詳しく見たら、かろうじてつながっているようであった。
株のなかには、6弁花に見える個体もあった。
この花は6弁花に見える。 |
微毛は、茎だけではなく、葉や萼にも生えている。
茎が地上を這って株を広げている。
なかには、まるで見張りのように、10センチぐらいの高さに斜めに立ち上がっている茎もある。
匍匐する茎と斜上する茎。
集合体を維持する工夫だろうか。
茎は匍匐するが、匍匐茎(ランナー)から根は出ていないようである。
地を這ったり茎の先を持ち上げたり、臨機応変な対応力。
コナスビの一箇所の集合体が一株であるのか、数株の集合であるのかは、私には不明。
この可憐な草の根を掘り起こして調べる気にはなれなかった。
茎の色は、緑だったり、白っぽい緑だったり、赤茶色だったり。
葉の形は卵形で、先が尖っている。
葉に光沢は無い。
葉脈は鮮明。
対生する葉の葉腋(ようえき)から花柄が出ている。
葉の出方は互生に見えるものもあり、一定していないようである。
コナスビは6月の末頃から7月にかけて結実する。
今度は、この小さな花の実を見るのが楽しみである。
地を這う茎。葉は卵形。 |
斜上する茎。 |
花柄が短い。葉腋から花を出している。写真の茎の葉の出方は、微妙に互生に見える。 |
■撮影データ
- 日 時: 2018年6月2日 11:00 晴
- 場 所: 青森市勝田公園 標高約2.2m
- 機 材: Canon EOS Kiss X7i レンズ:EFS18-55mm