置き忘れたメガネとショートカットルートと夏の沢歩きの楽しさを発見
S沢渓谷沢歩きと滝見物散歩の概略図(CorelDRAW Graphics Suite 2019で制作) |
おとといの滝見散歩のとき、愛用のメガネを山のどこかへ置き忘れてしまった。
調光レンズのお気に入りのメガネだった。
それに気づいたのは、おとといの晩。
ないと、ものが見にくいというメガネではない。
買った当初は、近眼メガネがないと、ものが見にくかったのだが。
高齢になるにしたがって、近眼が改善された。
老眼が進むにつれて、近眼を老眼が相殺する。
なんてことがあるのだろうか。
失ったメガネは、山行用のサングラスとして使用していたので、ないと不便。
割と高価なメガネだった。
さいわい置き忘れた場所は2~3カ所見当がついている。
それがわからないほどボケてはいない。
なので、探しに行った。
そういえば、雪の山にスキーシールを忘れたことがあったっけ。
スキーシールは回収できた。
メガネも、無事回収できた。
山を下りて、ランチした草むらにキラリと転がっていたのだ。
良かった。
仕事をサボってせっかく来たのだから、おとといの続きをやることにした。
山の林道をちょっと登って、J沢の「下の滝」を見下ろす場所へ。
滝の岩壁の脇を慎重に下りて、滝の下の沢底を踏んだ。
滝からは、上の写真のようにチョロチョロながらも一定の水量が落ちている。
なのに、沢に水がない。
伏流しているのかもしれない。
そう思いながらJ沢をちょっと下ったらいきなり断崖。
落下防止用にか、注意喚起用にか、断崖の手前にトラロープが張られていた。
あまり人の来ない山に、こんな配慮が施されているなんて。
ちょっと意外だった。
断崖の下を大きな沢が流れている。
横から断崖をのぞき込むと、なんと黒い岩肌を水が落下している。
滝だった。
それもなんだか見覚えのある滝。
滝の中間に、衝立のような板状の岩が立っているので「〆の滝」であることが分かった。
なんと「上の滝」や「下の滝」のすぐそばをS沢が流れていたのである。
あらためて地形図を見てなんとなく納得した。
しかし、こんなに近かったとは。
これなら林道を登ったり下りたりするよりもはるかに快適である。
森の中のショートカットルート。
しかも滝見物ができる。
まるで観光コースのようなルート。
今日は発見の多い日である。
失ってしまったかもしれないメガネを発見し、快適なルートを発見し。
「〆の滝」の下でのんびり休憩した後、ここからS沢を下ってみようと思いついた。
ここからは平坦で、ほとんどが浅瀬のように見える。
実際下ってみたら、そうだった。
深いところで、1mちょっとぐらいの淵。
雨不足で水量がないから、この程度の深さなのだろう。
森に囲まれた渓谷。
S沢渓谷の素晴らしい景色を眺めながら、のんびりと下ったがゴールは意外と近かった。
N川との合流地点に20分ぐらいで着いた。
時折、谷を涼しい風が通り抜けて、清々しい気分になる。