雑談散歩

    山スキーやハイキング、読書や江戸俳諧、山野草や散歩、その他雑多なことなど。

スキーハイキングの初歩きは、浅虫温泉森林公園から屋敷山へ

雪の積もった登山道を登る。

屋敷山詣で

浅虫温泉街の裏山である屋敷山(標高321.6m)へスキーハイキング。

屋敷山への登山道は無い。
屋敷山という立派な山名を冠しているが、人が訪ねて行けるような道は無い。
高森山(標高386.3m)へ向かう登山者が、尾根を歩きながら横目で眺めるだけの山なのである。

尾根から見える山容は、高森山ほど尖ってはいない。
遠見には、お椀を伏せたような姿の良い山である。

はたしてどんな山なのだろうと、詣でたくなる。
メルヘンチックな誘惑にかられる。

年が明けると、浅虫温泉の裏山一帯に雪が降り積もるようになる。
その雪を踏んで、登山者が屋敷山におじゃまする。

屋敷山という名前にひかれて、このお山を見物に出かけるのである。

主尾根上のふたつのピーク

屋敷山へは、高森山へ向かう尾根道を歩く。
去年の秋に登った高森山と屋敷山は同一稜線上にそびえるピークである。

浅虫温泉森林公園の広い林道の終点に、大きめの東屋が建っている。
高森山への本格的な登山道である尾根道は、この東屋を過ぎたところから始まる。

登り始めは、屋敷山と高森山をつなぐ主尾根に交差する支尾根を登る形になる。
と私は理解している。

支尾根を登り詰めると、主尾根と直角にぶつかる。
主尾根を左手方向(北側)へ進めば、屋敷山。
主尾根を右手方向(南側)へ進めば高森山へ至る。

登山者は、林道終点の東屋からの尾根が、高森山へ続く主尾根であると勘違いしがちだ。

高森山への無雪期の道は明瞭で、ところどころに道案内の看板が設置されている。
なので無雪期に高森山を目指す登山者のほとんどは地形図を携行しない。

支尾根と主尾根の関係

私も、屋敷山へ延びている尾根が、高森山へ至る主稜線から枝分かれしている尾根であるように思っていた。
浅虫方面から延びている支尾根から、高森山へと至る尾根は、細い「痩せ尾根」なので、尾根として明瞭である。

屋敷山へ向かう尾根筋は幅広。
高森山への尾根上にある、平坦なピークの、山腹のようにも見える。
主稜線から広尾根が派生しているように見えてしまう。

しかし、国土地理院の地形図を見れば、支尾根と主尾根の関係は一目瞭然。
尾根(稜線)とは、山頂(峰)と山頂をつなぐ盛り上がった筋のことであるから、屋敷山と高森山は主稜線上に鎮座していることになる。
今回、雪の屋敷山を目指す計画だったので、地形図に目を通してルートを検討した結果、はじめてこのことに気がついた。

スノーシューコース

私が歩いたコースでは、老若男女のスノーシュー登山者を多く見かけた。
スノーシュー愛好者に人気のコースのようである。
多くのスノーシューで登山道は圧雪状態になっていた。

雪の浅虫温泉森林公園の遊歩道を散策する老夫婦。
高森山登頂を目指す人達。
屋敷山へも数人のグループがスノーシューで登ってきていた。

まだ雪が少ないので、スキーは難儀した
クロモジのブッシュが行く手を阻む。
ブッシュをかき分けながら進んで山頂到着。

山頂付近はブッシュも出ておらず、平らな広い場所だった。
楢の木の林がイイ雰囲気の山である。
林の立木に阻まれて、山頂からの眺望はきかない。

屋敷山という名前の通り、大きな屋敷が建ちそうな台地だった。
後潟の「シリポロチャシ」のような砦がここに建っていたのではないか。
そう思わせる雰囲気に満ちている。

この林の端っこに展望のきく場所があると聞いていたが、疲れていたので探さなかった。
ブッシュをかき分けながら、重い雪をスキー登高したのが堪えた。

もうちょっと積雪があれば快適だったのかもしれない。
2015年2月にスキーで近くまで来たときは、もう少し雪があったのだが。
あんときは、クロモジのブッシュも雪に隠れていた。

まあ、難儀はしたものの、今シーズン初のスキーハイキングである。
思うように滑れなかったが、そのしんどさを楽しんだ。

林道に出る。赤松並木。

高森山に至る稜線。道ができていてラッセル無し。

稜線上の立木の隙間から浅虫の海が見える。

傾斜が緩くなって、屋敷山の頂が近い。

屋敷山山頂。標識看板が青地に赤文字。補色でどぎついなぁ。

山頂広場。

帰途、稜線の鞍部から、さっきまで居た屋敷山を眺める。

ジオグラフィカのトラック。

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