ヒモを使ってテレマークスキービンディング「エンツォR」をウォークモードにした
ヒモで、ヒールレバーとヒールチューブアッセンブリーを一緒に縛る。 |
スプリングフリーのウォークモード
「エンツォR」のワイヤーピポットの位置を最前にしたら、ほかの位置よりは歩きやすくなったものの、前回の南八甲田連峰・横岳のスキーハイキングでは、登りでかなり脚が疲労した。やっぱりウォークモード(アッセント機能付)のあるテレマークスキービンディングが、歩いたり登ったりするのに楽そうで良いなあと思うこの頃。
そこで思いついたのが、ヒモを使って「ウォークモード状態」を作ってみようという試み。
「エンツォR」はスプリングが強すぎて、踵を上げるのに力を要する。
それで、歩きの時に脚が疲れる。
ならば、「スプリングフリー」にしてしまおうという発想である。
ヒールフリーのスプリングフリーって何だあ?
それは、靴をビンディングにセットするとき、ヒールレバー(ツアースロー)をバッチン(セット)しないこと。
ヒールレバーをバッチンすると、ビンディングのスプリングが効いて、スキー板と靴が一体となる。
でも、ヒモを使えば、バッチンしなくてもスキー板と靴が一体化するのでは。
いや、するはず。
まだ実際に試運転していないので「はず」という希望的予想段階なのだが。
ヒモを使う方法
ヒモを使う方法は、以下の写真の通りである。ヒモで縛るなんて、ちょっとアブノーマルっぽくないかい。
アブノーマルではなくても、かなりアブナイかもしれない。
なので、これをマネしてケガされても、ブログ管理人は一切の責任を負いません。
長時間の歩行で、ビンディングのパーツが損傷するかもしれない。
これら、発生する損害の責任を、ブログ管理人は負いませんので。
って、誰もマネしないよ。
- ヒールレバーを効かせない状態で、ヒールチューブアッセンブリーともどもヒモで結んだヒールレバーを靴の踵上部(溝の上)にセットする。
- 写真のようにヒモを靴の足首部分に巻いて縛る。
- さらにそのヒモで、靴の甲部分とスプリングカートリッジを束ねて縛り上げる。
これで「ヒモ式スプリングフリー型ウォークモード」のセット完了。
この作業を、スキーを付けた状態で行わなければならない。
片側は容易にできるが、片一方をセットした状態で、もう一方に手をかけるのは容易ではない。
お腹が出ていて体のかたい人は、まず無理。
斜面を利用して片足ずつ上げてセットできれば良いのだが。
スプリングフリーと書いたが、まったくフリーなわけではない。
家の中で試した感じだと、通常にセットした張力の五分の一ぐらいの力が脚にかかる。
アッセント機能付ビンディングには及ばないにしても、筋肉疲労が少しでも減るなら大助かりだ。
予想される問題点
- ガリガリ雪のとき、登りの急斜面トラバースでスキーのエッジを効かせることができるだろうか。
- 歩くごとにヒモが緩んで、靴がビンディングからすっぽ抜けないだろうか。
- パーツに変な力がかかって、壊れないだろうか。
などの心配事がある。
いざ滑降の際は、ヒモを外して滑降モードで滑ることは言うまでもない。
山での使用感は
「ヒモ式ウォークモード」で、酸ヶ湯から酸ヶ湯沢経由で大岳へスキーハイキングしたが、結果は概ね良好だった。ヒモを通して結ぶのもスムーズにできた。
歩きと登りのあらゆるシーンで快適に使えた。
その結果、脚の疲労が軽減した。