2017/10/21

滝沢の神堤山登頂ルート偵察とヒバの森を散歩

下折紙沢。
台風21号が接近していて、この先2~3日の天気が芳しく無いという予報。
今日は曇り空ながら、なんとかお天気がもちそうな空模様である。
明日の日曜日は、仕事が入っている。
それならば今日は近場の山へ散策に出かけよう、ということに。

林道から地獄沢に入る。
神堤山(かみつつみやま:標高465.6m)は、青森市滝沢地区では地図に名前が記されている希少な山のひとつ。
滝沢地区の秀峰であると私が思っている734ピーク681.3ピークは、地形図に名前が記されていない。
滝沢地区で、地図に名前のある山と無い山とではどんな違いがあるのだろう。
前から気になっていたことだ。
尾根のひとつのピークとしてではなく、大毛無山のように遠くからでも山の姿形が目立つものの名前が残っていて、それが地図に記される形で今に伝えられているのだろうか。
たぶん、それはない。

折紙山は、滝沢地区ではいちばん名前の知られた山である。
しかしその山容は、尾根の連なりのなかの平ったいピーク。
どこがそれやらなかなか判別しがたい。
この山に登った者でなければ、あれが折紙山だと指差して示すことは困難である。
滝沢地区の最高峰ではあるけれど、山容が目立つ山ではない。
今年の春の残雪時にスキーで登った高地場山も、そんなに明瞭な山容では無い。
しかし681.3ピークは、滝沢下川原付近から大きく立派に見える山なのに、地図に名前がついていない。

山に名前がついているのと、山容が明瞭であるかどうかは、あまり関係が無いようである。
名前が有るか無いかは、その山が麓の住民に親しまれているかどうかなのだろう。
とすれば、遠くから眺めることができる山容も、少しは関係があるのかもしれない。

滝沢地区の山に、遊歩道のあるハイキングコースは無い。
私が藪の少ない尾根ルートを散策しながら、独り山歩きを楽しんでいる国有林の山々である。
自然公園ではないから、すべてのピークの名前を記す必要は無いのだろうが、自分が登っている山に名前が無いのは寂しい。

そんなことを考えながら「神堤山」という立派な名前を持つピークの登頂ルートを偵察。
神堤山山麓で、キノコを探しながら小沢を登ったり尾根を歩いたり。
のんきな偵察山行である。

地獄沢を登る。
滝沢地区の山の魅力は、ヒバの林が豊富であること。
ヒバの巨木に出会えること。
青森県のヒバ林は、日本三大美林のひとつに数えられている。
青森ヒバの標準名はヒノキアスナロ。
ヒノキアスナロはアスナロの変種で、寒冷地で生息するタイプである。
その分布は津軽半島や下北半島が中心となっている。

ヒバの森を通るハイキングコースとして有名なのは野辺地の烏帽子岳
この山で登山者は、ヒバの天然林を眺めることができる。
一方滝沢地区のヒバ林はほとんど話題に上らない。
だが、滝沢地区の青森ヒバの天然林も見事である。
山の中にひっそりと立っているヒバの巨木には神々しさを感じる。
知られざるヒバの聖域と言っても過言ではないと私は思っている。

チョロ滝岩。
下折紙林道にクルマを乗り入れ、2~3分進むと、二股に出合う。
そこの広場にクルマを止めて、下折紙沢に架かっているコンクリート製の橋を渡り林道を歩く。
しばらく歩くと左手に「地獄沢」と書かれた小さな看板が立っている。
火山でも無いのに「地獄沢」とは、神堤山の神にひっかけたダジャレなのか。
などと思いながら沢を登る。
沢の周辺に転がっている倒木や立ち枯れの老木にムキタケが付いていたので頂戴した。

神堤山の紅葉。
沢の傾斜が急になったので、斜面を這い上がって細い尾根に逃れる。
ネマガリタケの藪もなくて、歩くのに快適な尾根筋。
他の尾根もだいたい似たようなものだろうと見当をつけて山を下りた。
去年の春に登った葉抜橋山の尾根も歩きやすかった。
細めの尾根にネマガリタケの藪が無いのが滝沢の山の特徴なのだろう。
神堤山も葉抜橋山同様、楽しく登頂できそうな感じである。

ムキタケ。
山を下りてから下折紙沢の河畔を散歩した。
下折紙沢は渓流あり渓谷ありで、沢の形状が変化に富んでいる。
河畔には、サワグルミなどの木に混じってヒバの木もある。
かなりの大木もある。
ヒバの森を眺め、清流を眺めてリラックスした。

ここも私好みの滝沢の景勝地である。
知られざる景勝地を堪能できる贅沢さ。
低山ハイキングの醍醐味であるなぁと独り感じ入った。
八甲田山や白神山地のブナの自然林も良いが、低山のヒバの森も素晴らしい。
日本三大美林と銘打たれた青森ヒバ林は、青森県の誇り。
その誇りが、山奥でひっそりと霊気を放っている。

標高100メートルぐらいにブナの木。

倒木にムキタケ。

立ち枯れの木にムキタケ。

ヒバの巨木。

下折紙沢の河畔にヒバの巨木。

下折紙沢の渓流風景。

根が露出してしまった河畔のヒバ。

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