8月 2023

  雑談散歩

    山スキーやハイキング、読書や江戸俳諧、山野草や散歩、その他雑多なことなど。

太宰治の「富嶽百景」を読んだ感想

太宰治の「富嶽百景」を読んだ感想

和服姿の太宰治のイラスト(作:ブログ運営者) 金子光晴の富士 1944年、詩人の金子光晴のひとり息子である乾(けん)に召集令状が届く。 それを機に、金子家の親子三人は山中湖の湖畔に逃避する。 心の赴くままに生きたとされている反戦・反骨の詩人金子光晴は、山中湖で「富士」という詩を作...

2023/08/26
芥川龍之介の短篇小説「蜘蛛の糸」を読んだ感想

芥川龍之介の短篇小説「蜘蛛の糸」を読んだ感想

机に向かっている芥川龍之介のイラスト(作:ブログ運営者)。 極楽にお釈迦様? 芥川龍之介の「トロッコ」を再読 したついでに「蜘蛛の糸」も読んでみた。 初めて読んだ小学生の頃より60年近く経っている。 半世紀を過ぎての、小説との「再会」である。 読んでみて驚いたことは、極楽にお釈迦...

2023/08/23
芥川龍之介の小説「トロッコ」の思い出

芥川龍之介の小説「トロッコ」の思い出

CorelDRAWで描いた昔のトロッコのイラスト(作:ブログ運営者) 私が初めて読んだ芥川龍之介の小説は「蜘蛛の糸」で、二番目が「トロッコ」だった。 ふたつとも学校の教科書で習った。 読書好きな生徒は別にして、おそらく私と同年代の多くの方も、そうだったのではあるまいか。 「蜘蛛の...

2023/08/18
芥川龍之介の短篇小説「藪の中」を読んだ感想

芥川龍之介の短篇小説「藪の中」を読んだ感想

「具妻行男於大江山被縛語」国史大系大16巻今昔物語(経済雑誌社)国立国会図書館デジタルコレクションより。 話題作 芥川龍之介の短篇小説「藪の中」は、いろいろと話題になったことでも知られている読物である。 「いろいろと」とは、以下の事柄に因っている。 よく使われている「真相は藪の中...

2023/08/15
内田百閒の小説「山高帽子」を読んだ感想

内田百閒の小説「山高帽子」を読んだ感想

山高帽子をかぶった内田百閒のイラスト(作:ブログ運営者)。 内田百閒の「山高帽子」は、昭和4年6月に中央公論に発表された小説である。 主な登場人物は、語り手である青地と、青地の友人の野口。 青地は、陸軍の学校で語学の教官をしている。 彼は、自身の精神状態を、健全ではないように感じ...

2023/08/11
谷崎潤一郎の短篇小説「私」を読んだ感想

谷崎潤一郎の短篇小説「私」を読んだ感想

旧制第一高等学校本館(1902年)国立国会図書館デジタルコレクションより。 「私」は、谷崎潤一郎が大正10年に総合雑誌「改造」に発表した小説である。 この小説は、旧制第一高等学校の学生寮で頻発しているという盗難事件を題材としている。 その盗難事件について、ひとりの寮生が語りながら...

2023/08/08
谷崎潤一郎の短篇小説「秘密」について

谷崎潤一郎の短篇小説「秘密」について

明治時代後期の浅草(国立国会図書館デジタルコレクション「浅草仲見世の雑踏」より)。   谷崎潤一郎の短篇小説「秘密」は、明治44年11月に中央公論に掲載されている。 当時の作家の年齢は25歳。 「秘密」の登場人物は、 「惰力の為めに面白くもない懶惰な生活を、毎日々々繰り返して居る...

2023/08/06
谷崎潤一郎の探偵小説「途上」を読んだ感想

谷崎潤一郎の探偵小説「途上」を読んだ感想

青空文庫(えあ草紙) 谷崎潤一郎 「途上」 谷崎潤一郎の短篇小説「途上」は、私立探偵が登場する探偵小説である。 偶然を装った数々の手口で、妻を殺した大手会社のサラリーマン湯河勝太郎の「犯行」を、私立探偵安藤一郎が解き明かしていく。 会社帰りの湯河に接触した安藤探偵が、日本橋付近の...

2023/08/02

広告

広告