2017/07/26

簡単で効果的な「オジギビト」のイラスト

建設工事現場に欠かせない安全看板。
その安全看板のなかで、「近隣対策看板」や「交通誘導看板」に添えて描かれるキャラクターがある。
深々と頭を下げている工事作業員のイラスト。
看板には、大きなゴシック体で、「工事中ご迷惑をおかけしております」などという文字が書かれている。

漫画家とり・みき氏が「オジギビト」と名付けるまで、このキャラクターには統一した呼び名がなかった。
とり・みき氏の命名によって、工事看板のキャラクターが「オジギビト」として親しまれるようになったのだった。
工事現場の付近住民や、現場近くを行き来する通行人の気分を和ませる役割を果たしている「オジギビト」。
また、高い視認性と注目度によって、建設現場周辺の安全対策に一役買っている「オジギビト」。

工事看板から「オジギビト」のキャラクターが消えたら、工事現場の雰囲気は寂寞としたものになってしまうかもしれない。
「オジギビト」のキャラクターは、現代社会におけるイラストの役割を、看板のなかで如実に物語っている。

そんな「オジギビト」の簡略なイラストを「CorelDRAW」で描いてみた。
ご覧の通り、このイラストには特別な効果は使っていない。
描画ツールである「ペンツール」や「フリーハンドツール」も使っていない。
「楕円形ツール」と「長方形ツール」で図形を描き、プロパティバーの「ウェルド」や「背面オブジェクトを前面オブジェクトで切り取る」という機能を使って各部材を作り、それらを組み合わせて作っている。

工事看板においては、シンプルなイラストの視認性は抜群である。
道路交通標識同様、工事看板でも視認性の高さが要求される。
工事看板での「視認性」とは、瞬時のうちに看板の内容を目視で認識することが容易であるかどうかということ。
簡単に言えば、看板の見やすさのことである。

見やすさ分かりやすさという点で言えば、ピクトグラムの高い視認性があげられる。
しかし工事看板には、高い視認性と同時に、身近で親しみやすい絵が必要である。
緊張感が強いられる工事現場で、その疲れを解きほぐすようなキャラクターが求められている。

ご迷惑をおかけしております


オジギビトのイラストの基本。
「オジギビト」の基本中の基本。
上の図は、「オジギビト」の原点のスタイル。
おそらく、「オジギビト」キャラクターの始源のポーズではないかと思われる。
工事に取りかかる前に、工事関係者が工事現場の近隣に挨拶回りをする。
それをそのまま絵にして看板に固定したもの。
キャラクターは、工事関係者に成り代わって、工事が終了するまで頭を下げ続ける。

また、インターネットでも見かけることのあるイラストである。
サイトの未制作のページに、「もうしばらくお待ち下さい」の文言とともに、このイラストが立っていたりする。

左へ迂回してください

迂回路に立っている「オジギビト」。
交通誘導の「オジギビト」。
上の図は、道路工事や水道工事、ガス管工事などの工事現場でよく用いられる「オジギビト」。
工事区間が一時的に車両進入禁止になるために迂回路へと誘導している「オジギビト」である。
いわば「オジギビト」の誘導バージョン。
「オジギビト」が普及するに従って、「オジギビト」のイラストは様々な看板に登場するようになった。
それだけ、イラストの効能が社会的に認められてきたのである。

右へ迂回してください

交通誘導の「オジギビト」。
交通誘導の「オジギビト」
迂回路の案内看板に描かれる「オジギビト」のイラスト。
プロの誘導員の傍らに置かれる看板で、こんなイラストをよく見かける。
誘導員が不在のときでも、このイラストを見れば、通行中の運転手は納得するはず。

通行止め(進入禁止)

通行止め表示の「オジギビト」のイラスト。
進入禁止を訴える「オジギビト」。
迂回路案内の「オジギビト」の看板と併用されることの多い通行止「オジギビト」。
申し訳なさそうに「通行止」の旗を掲げて、かしこまっているところに説得力があふれている。
説得力は、イラストに最も必要な「力」である。
簡単なイラストは、目につきやすくわかりやすい。
必要最小限の表現で最大の効果を得る。
「CorelDRAW」は、そういうイラストづくりに大いに役立っていると思う。

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