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2016年 12月のアーカイブ
禅寺の松の落葉や神無月

禅寺の松の落葉や神無月

宝井其角(たからいきかく)が序文を担当した蕉門の俳諧選集「猿蓑(さるみの)」。 その「巻之一 冬」は、松尾芭蕉の「初しぐれ猿も小蓑をほしげ也」で始まる。 「猿蓑」の書名は、芭蕉のこの句に由来している。 「巻之一 冬」は、芭蕉の冒頭の句から、向井去来(むかいきょらい)の「い...

鶏の声もきこゆる山さくら

鶏の声もきこゆる山さくら

現代ではオオヤマザクラ(大山桜)という山桜の品種を、街でもよく見かける。 「山さくら」と言えば、江戸時代の頃は、山にある自然の桜の木のことを指していたらしい。 であるから、「山さくら」は山間部でなければ見ることができない桜であったようだ。 鶏 (にわとり) の声もきこゆる...

凡兆の計略?「秋風の仕入れたを見よ枯れ尾花」

凡兆の計略?「秋風の仕入れたを見よ枯れ尾花」

「秋風」は秋の季語だが、「枯れ尾花」は冬の季語となっている。 季節の違うふたつの季語がひとつの句のなかに入っている。 これを「季違い」と称して、句をつくる上では避けるべきことであるとされている。 などという約束事やら技術めいたことやらは、俳句の実作者ではない私には、よくわか...

凡兆のナメクジの句(2)「あばらやの戸のかすがいよなめくじり」

凡兆のナメクジの句(2)「あばらやの戸のかすがいよなめくじり」

あのナメクジ君 が帰ってきた。 放浪の旅に疲れて帰郷し、今は、捨てた家に閉じこもって、戸の「かすがい」になっている。 かつての冒険少年が、夢破れて、引きこもりのニートになってしまったのか。 しかも、捨てた家は、ボロボロのあばら家と化した。 あばらやの戸のかすがいよなめく...

凡兆のナメクジの句(1)「五月雨に家ふり捨ててなめくじり」

凡兆のナメクジの句(1)「五月雨に家ふり捨ててなめくじり」

奇妙な動物だが、古くから人の日常生活圏に生息してきた生き物。 ちょっと前までナメクジは、地方では日常生活の周辺でごく普通に見られる生き物だった。 私が子どもだった頃の旧稲垣村(現つがる市)では、梅雨時に家の周辺でよく見かけた。 江戸時代には、ナメクジはヘビやカエルとと...

○○○サービス㈱を名乗る者からの架空請求詐欺のショートメール

○○○サービス㈱を名乗る者からの架空請求詐欺のショートメール

怪しいショートメールが届く 今日、怪しいSMS(Cメール)が私の携帯電話に届いた。 私がショートメールを受け取ることは滅多にない。 ほんのたまに、仕事の連絡事項が届くぐらいである。 ショートメールの受信音が鳴ったとき、得意先の営業マンの顔が頭に浮かんだが、メールの内...

朝露や鬱金畠の秋の風

朝露や鬱金畠の秋の風

朝露は消えやすいので、和歌の世界では儚いものの例えに使われてきた。 現代でも、「露と消える」という言い方をする。 夢が破れるとか、志なかばで倒れるとか、計画がとん挫するというような意味で使われている。 朝露や鬱金畠 (うこんばたけ) の秋の風 野沢凡兆

凡兆のけんか腰?「吹風の相手や空に月ひとつ」

凡兆のけんか腰?「吹風の相手や空に月ひとつ」

夜の空にも、いろいろある。 満天の星空とか、雲ひとつない夜空とか。 満天の星空は、月の光が弱い新月の頃に現れる。 月の光が強い満月の頃は、星の姿が見えなくなる。 月が明るいと星の幽かな光は、月の光にかき消されてしまうのだ。 満月の夜は、金星などの強い光を放つ星しか見えな...

凡兆の技?「まねきまねきあふごの先の薄かな」

凡兆の技?「まねきまねきあふごの先の薄かな」

凡兆の句は、どうしてこんなにかっこいいのだろう。 私は、凡兆の句のかっこよさに魅かれて、凡兆の俳諧を読んでいる。 だが、そのかっこよさの理由を解明するだけの能力は、私には無い。 ただかっこいいと感じながら、句を読み進めているのだ。 まねきまねきあふごの先の薄 ...

青森市内にあるラーメン店「まるかいらーめん」のオープンフェアの長い行列

謎の行列。 愛犬の散歩で、アスパムへ行ったら、向かい側の歩道に長い行列ができていた。 いったい何の行列? 有名人の青空サイン会? 行列は角を曲がって、アスパム通りを南方向へ延びている。 その行列の先頭部分が、また角を曲がって 、見慣れない建物のなかに吸い込まれて...

砂よけや蜑のかたへの冬木立

砂よけや蜑のかたへの冬木立

蜑(あま)とは、海で魚や貝を採ったり、塩を作ることを仕事とする人のこと。 漁師とか漁夫の意。 テレビや映画の時代劇で、江戸時代の商人や大工や農夫の姿は多く見かけるが、漁師はあまり見ることがない。 江戸時代の漁師の暮らしについて無知であることは、漁師の周辺を題材とした俳...

鷲の巣の楠の枯枝に日は入りぬ

鷲の巣の楠の枯枝に日は入りぬ

句の前書きに、「「越(こし)より飛騨へ行くとて籠(かご)の渡りのあやふきところところ道もなき山路にさまよひて」とある。 「籠の渡り」とは籠渡しのこと。 籠渡しとは、橋を架けることができないほどの険しい谷の両岸の間に綱を渡し、その綱に籠を吊り下げたもの。 当時は、籠に人を乗...

骨柴のかられながらも木の芽かな

骨柴のかられながらも木の芽かな

「骨柴(ほねしば)」とは、小枝や葉を取り去った柴のこととインターネットのWeblio辞書に書いてある。 凡兆の句を読むまでは、私には未知の言葉だった。 骨柴のかられながらも木の芽かな 野沢凡兆 この句を読んだとき、私は冬枯れの裸木の細い枝のことが頭に浮かんだ。 「骨...

かさなるや雪のある山只の山

かさなるや雪のある山只の山

八甲田山の各峰の山頂に、白く雪が積もり始める頃は、山麓の雲谷周辺の山には、まだ雪が無い。 秋の中頃から終わり頃にかけて、青森市街地から北八甲田連峰の方を眺めると、ちょうど凡兆の句のような感じに見える。 かさなるや雪のある山只の山 野沢凡兆

ドリルでの垂直穴あけに優れた工具、ドリルガイド

(箱から取り出して組み立てる。組み立て簡単。) ドリルガイド13F ネット通販で、優れものの工具「ドリル穴あけ補助ツール」を買った。 「ドリルガイド13F」という名の工具である。 製造元は、兵庫県の神沢鉄工株式会社。 値段は、税込みで12,830円。 これに...

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