雑談散歩

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かろうじて咲いている桜

枝先の桜
公園の桜
青森市は、今年は桜の不作の年であったが、かろうじて咲いている桜もちらほらある。

「かろうじて」とは、困難な状況のなかで、やっとのことで成し遂げられたことを言い表すのに用いられる言葉(副詞)。

「辛くして」が音変化した言葉だと言われている。

「からくも(辛くも)」という言い方もあるが、これは「ぎりぎりのところで」という意味。

どちらの表現も合うような、今年の桜の咲き方だ。

枝先の桜は寒気にさらされて危うい感じである。

上の写真の桜も、危機一髪だったのかも知れない。

下の写真は、いわゆる胴吹き桜。

胴吹き桜にしてはずいぶんな量だ。

よく見ると、胴吹き桜もあるが、幹から伸びた細い枝の先で咲いているのもあるようだ。

胴吹き桜は、おもに老木とか弱った木とかで多く見られるという。

今年はあちこちで胴吹きの桜を見た。

季節外れの寒気に、辛い状態の桜の樹木が、かろうじて咲かせているのだろう。

まるで母親に厚く抱かれた赤ちゃんのように見える。

困難な状況のなかでも、守らなければならないものがある。

植物のとる方法も、動物のとる方法も同じだ。


胴吹き桜。

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