2015/06/20

キツネノボタンかケキツネノボタンか

キツネノボタンの花と葉。
青森市平和公園のケヤキ広場で、キツネノボタンの黄色い花が咲いている。
背の高さは、せいぜい18センチぐらい。
花の直径は12~15ミリぐらいで、写真のように花弁に光沢がある。

キツネノボタンにしては背が低くなっているのは、ケヤキ広場が割と人通りの多い場所であるためか。
人間の足を避けて、身を縮こませてひっそりと生きている。
果実。トゲがフックしている。
そんなキツネノボタンに、全く瓜二つな種がある。
ケキツネノボタンという名前。
ケがつくぐらいだから、ケキツネノボタンは茎や葉に毛が生えている。
ところが、キツネノボタンにも毛が生えているものもある。

熟練の野草ファンでも、このふたつは同定が困難であるとのこと。
私なんかは、そんなにそっくりなのだから分ける理由は無いじゃないか、と思ってしまうのだが。
「植物学」的に、そうはいかない事情があるのでしょう。
意外と太い茎。
キツネノボタンは、キンポウゲ科キンポウゲ属の植物。
以前書いたタガラシとは、キンポウゲ属のお仲間。

どうしてこの草の名前がキツネノボタンなのだろう。
葉が牡丹の葉に似ていて、毒があるからだという。
「毒」イコール「キツネのイメージ」で、毒草にはキツネの名前が付くものが多いという説もある。
そういえば、キツネノカミソリは有毒植物であるが、キツネの名がつくすべての植物が有毒であるとは限らない。

<以下は私の創作昔話>
庭の隅に芽を出した草が、成長するに従って牡丹の葉に似た形の葉になってきた。
これは美しい牡丹の花が咲くに違いないと、おじいさんは毎日水をやって大切に育てた。

花が咲いてみると、それは牡丹とは全く似ていない黄色い小さな花。
おまけに、毒のある奇妙な形の実が、花と一緒にポンポン出てくる。
これは、キツネにだまされたみたいだわい。
それから、おじいさんはこの草のことを憎憎しげにキツネノボタンと呼ぶようになった。
博識なおじいさんの言うことだからと、キツネノボタンという呼び名は村中に広がったとさ。
(※キツネノボタンは実だけでなく全草が有毒)

私が子どもの頃は、田んぼの畦道でよく見かけた野草である。
果実が金平糖(こんぺいとう)に似ているので、私たちは「コンペイトウの草」とか「コンペイトウの花」とか呼んでいた。

金平糖は、子どもたちの間で人気の高いおやつ。
だから、皆が知っている草だった。
現在では、用水路のコンクリート護岸化に伴って減少しつつあるとか。

村の女の子達は、キツネノボタンの実をつまんで、ままごと遊びをよくしていた。
キツネノボタンが有毒植物であることは皆知っていたが、果実があまりにも可愛いので、遊びに打ち興じていたのだった。

あのころの草は、キツネノボタンだったのかケキツネノボタンだったのか。
どちらであっても、子どもの頃の思い出に変わりは無い。
茎や葉に毛がある。

キツネノボタンの5弁花をアップ。

開いた花のガク片が反っている。

スポンサーリンク